
コピーライティングは広告業界の発展と共に「モノを売るための文章力」手法を築き上げ、多くの人間心理を突いた原理、法則を生み出しています。
物理的な手法と違って、人間心理は数十年単位で変わるものではなく、コピーライティングで確立された手法は何年経っても色褪せません。
時代が変わってスマホで動画を再生しようと、公衆Wi-Fiスポットでネットを閲覧していても、人間心理は100年前と同じです。
1900年代前半に活躍した広告界の巨人ことマクスウェル・サックハイムが提唱した三原則があります。この理論が現代のブログ、メルマガ、セールスレター(ランディングページ)の成約率向上に活用することができるのです。
マクスウェル・サックハイムの三原則とは
- Not Read:見込み客は、あなたの広告を見ない。
- Not Believe:見込み客は、あなたの広告を信用しない。
- Not Act:見込み客は、あなたの広告を見ても行動しない。
この「広告」を「ブログ」「メルマガ」「セールスレター」に置き換えます。
- ブログを読まない
- ブログの記事を信じない
- ブログのアフィリエイト商品を購入しない
といった心理上の壁を乗り越え、見込み客に
- ブログを読んで
- 記事を信じて
- アフィリエイト商品を購入する
このような行動をしてもらうにはどうしたらいいのでしょうか。
1.Not Open(開かない)の壁
ブログ、メルマガ、セールスレターでは、Read(読む)前に、ブログやセールスレターへのリンクをクリックしてもらう(Open)、メール一覧からメルマガを開封してもらう(Open)ことが前提となります。そのため、インターネットにおいてはNot Readの前にNot Openの壁があると唱えられています。
- Not Open:見込み客は、あなたの広告を開かない。
- Not Read:見込み客は、あなたの広告を見ない。
- Not Believe:見込み客は、あなたの広告を信用しない。
- Not Act:見込み客は、あなたの広告を見ても行動しない。
ページやメルマガを読む以前に開かないわけです。
では、見込み客はどうしてページやメールを開かないうちから、その内容が自分にとって必要のない、興味のない情報であると判断したのでしょうか。言い換えると、あなたはなぜ、見込み客につまらない情報だと思わせてしまったのか。
ページのリンク文字、メルマガの件名に問題があるのです。
この段階で見込み客はリンク文字、件名しか見ていないわけですから。
Not Openの壁を乗り越えてもらうためには、思わずクリック(Open)したくなるような工夫を凝らしたリンク文字や件名のキャッチコピーが必要になります。
具体的なキャッチコピーとして、
- ベネフィット(読者が得られるメリット)
- 緊急性(今見る必要があるのか)
- 簡便性(簡単に得られるのか)
- 具体性(曖昧ではなく具体的か)
- 当事者性(自分の事として考えてもらえるか)
このような要素がリンク文字や件名の中に、盛り込まれているかが重要になります。
見込み客が思わずクリック(Open)したくなるキャッチコピーを考案してください。
その見込み客は単なる通りすがりの人たちではありません。
あなたのブログやメルマガのターゲット層なので、どうような「ベネフィット」が心に響くか、いま何を「緊急性」と認め、「具体性」に基づく伝えるべきものは、ユーザーニーズのキーワードから求めることができます。
キーワードの選定は次のページで詳しく説明しています。
記事のテーマはSEOキーワードで決める
この要素を組み入れたタイトルで被リンクを獲得し、SNSで拡散することで乗り越えるNot Openの壁はかなり低くなります。
さらにメルマガの場合は注意が必要です。
Not Open以前にメールが届かない(Not Reach)という問題があります。
到達率の高いメルマガ配信スタンドを選択することで、不達を低減し、迷惑メールフォルダに振り分けられないようにしてください。
おすすめメルマガスタンドは次の2つです。
2.Not Read(読まない)の壁
Not Openの次はNot Read(読まない)の壁です。
開いてはもらえたが、まだ読むには至っていない状態です。
ブログ、メルマガの本文を読んでもらうためには魅力的な文章の書き出しと見出しがカギになります。
魅力的なキーワードを埋め込んだキャッチコピーでブログやメルマガの本文に誘導した読者を、さらに冒頭の書き出しや見出しのキャッチコピーであなたの記事に集中させることです。
そのために、効果的な記事の書き方を理解してください。
詳しくは次のページで説明しています。
SEOに効果的な記事の書き方
ここで大事なことは、上記の
- ベネフィット(読者が得られるメリット)
- 緊急性(今見る必要があるのか)
- 簡便性(簡単に得られるのか)
- 具体性(曖昧ではなく具体的か)
- 当事者性(自分の事として考えてもらえるか)
を念頭に置いて、文章の書き出しと見出し、本文を書いていくことです。
Not Readの壁があるうちは、あなたのブログやメルマガはざっと斜め読みされるだけで、まだ読んではもらえません。
Not Openの壁は超えているので、とりあえず書き出しは読んで(Read)もらえるはずです。冒頭で興味を引き、斜め読みであっても目に留まる見出し部分には効果的なキャッチコピーを配し、本文に導きます。
本文内では、専門用語や難しい言い回しは止め、ストレスの無い分かりやすい言葉で語りかけることが重要です。
3.Not Believe(信用しない)の壁
3つ目に待っているのは、Not Believe(信用しない)です。
信じてくれない、理解できないという壁になります。
この壁は「社会的証明の原理」で突破します。
社会的証明とは
人は、集団の中で確たる意見がない場合、他人の行動を参考にして自分の行動を決める傾向にあります。
自分の意見を取り下げ、周囲の人たちの行動を正しいものと考えます。
数人が空をしばらく見上げていると、多くの通行人は同じように空を見上げます。
ラーメン屋の行列を見ると、あなたはこのお店のラーメンは「おいしいんだな」と判断します。
車で道に迷った場合、ついつい前の車の後を追ってしまう。
アマゾンで購入を迷った時、第三者の意見としてレビューを参照します。
自分の意見はさておき、周りの意見に合わせようという日本人にありがちな行動パターンです。
こういった傾向に対して、「具体的な実績」や「購入者の声」を載せてあなたを信じて(Believe)もらいます。
商品やノウハウに対する豊富な知識、Facebookの「いいね」やTwitterのフォロワーなどのソーシャルボタンのカウント数、メルマガ購読者数、アフィリエイト報酬実績の証拠画像、お客さまの声、信頼ある第三者の推薦などが効果的です。
4.Not Act(行動しない)の壁
最後に立ちはだかる壁はNot Act(行動しない)です。
人が行動するための理由は大きく2つに分かれます。
1つは快楽を得るため、もう1つは苦痛から逃れるため。
- 不満、不安、心配、妬みの解消
- 悲しみ、恥ずかしさ、孤独を感じたくない
を取り除き、
- 喜び、愛を感じたい
- 安心、満足、興奮したい
を与える人間心理を理解した上で、情報を伝えNot Actの壁を乗り越える方法を提示します。
さらに購入に踏み切れない人に対し、最後のひと押しを用意すると壁は一段と低くなります。
- 限定性
- 希少性
- 緊急性
商品購入の期限を設ける「あと○○日で終了」、希少性や限定性をアピールする「○○個限定」「残りあと○○枠」といったキャッチコピーで、「いま行動しなければ」と思わせ、壁を乗り越えさせる手法です。
これは使い過ぎると胡散臭さが漂い、限定するからにはその理由づけを述べておかなければなりません。
きちんと限定した根拠を述べることで行動(Act)を促すことはできますが、理由を説明しないと逆効果になることがあります。
5.まとめ
マクスウェル・サックハイムの三原則+1をあなたバージョンに変えて、
- 「なぜ、あなたのブログをクリックしなければならないのか?」
ブログ属性にマッチしたキャッチコピー入りのタイトルで注意を向ける。 - 「なぜ、あなたのブログを見なければならないのか?」
文章の書き出しと見出しで注意を惹きつけ、本文へと導く。 - 「なぜ、あなたのブログの記事を信用できると言えるのか?」
「社会的証明」を利用して、信頼を勝ち取る。 - 「なぜ、今、あなたが紹介ている商品を購入しなければならないのか?」
喜怒哀楽の心理を理解し、限定性や希少性で行動を促す。
あなたはアフィリエイト記事に明確な答えを用意することで、ブログ訪問者、メルマガ読者から今までと全く違う反応を得られるようになります。